新型コロナウィルスに負けない~地域とつながり続けていくために~

一時、コロナウィルスの感染者数が落ち着いたと思ったら、冬場の乾燥期に近づくにつれて、再び増加の傾向が見えてきました。
これから暫くは、この感染症と上手に付き合うことが求められることになります。

しかし今年春から介護職員、利用者・家族にも、細かな点で精神的負担をかけてきました。この状況がいつまで続くのか、私には予測できません。
事業所にとって大切な戦力となっている職員の負担軽減のための策を考える時期にあると思っています。
また、地域の高齢者との繋がりも行き来がなくなることで、体調不良となった例がありました。ここでも同様、考える時期なのですね。

介護業界には、まだ縁遠いと言われるICT(情報通信技術)。
教育や高齢者の見守りシステム等には既に導入されています。
私自身は苦手分野のICTですが、介護の現場でどんなことに取り組めるのかを考えてみました。

数か月前に、区役所のある部署主導でリモート機能訓練レクに参加してみました。
慣れていない私は初めての体験です。
慣れていないため違和感は残りましたが、講師は難なく取り組めていましたので、可能性は大きいのだろうと感じました。

サービス担当者会議はどうでしょう。
離れて暮らすご家族が会議のために時間を調整し足を運ぶ大変さを考えれば、可能性は大きいと言えるのでは。
リモートであれば、いつもは一人で参加しているご家族が複数の参加も可能になりますね。

コロナウィルス陽性者が春先のように激増した場合、可能ならリモートで日中の参加も考えられるようになれば、リスクを一つでも二つでも軽減できます。
高齢者が対象になりますので、症状によっては難しい方もおられるでしょうが、今後様々な場面を想定しておく必要があると思うのです。

介護事業所の環境整備も必要になります。
介護職員の負担軽減を図るために、関係者が使い慣れてコミュニケーションがいつものようにできたら最高ですね。
職場で話し合いのテーマにしてみたらいかがでしょう。

柴田 範子

NPO法人「楽」理事長。

■経歴■

東洋大学ライフデザイン学科 元准教授。
NPO法人「楽」理事長。
神奈川県社会福祉審議会委員や介護福祉士国家試験委員。

1987年川崎市においてホームヘルパーさんとして勤務。1999年4月上智社会福祉専門学校の講師として教壇に立つ。
その傍ら、NPO法人「楽」を設立し、2005年4月より現職。
2004年NPO法人「楽」は川崎市内を中心に福祉・介護にかかわる事業、研修、研究、相談事業等を行っており、認知症デイサービスセンター「ひつじ雲」を川崎市幸区に開設。2006年5月には新制度の「小規模多機能型居宅介護」へ形を変え、それと同時に新たに「認知症対応型通所介護」(デイサービスセンターくじら雲)を同じ幸区内に開所
現在は、介護の質を高めたいと言う願いを持ってサービス提供責任者の実務研修に力を入れている

NPO法人楽 HP  

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