レセプト業務を効率化 介護ソフトの選び方5つのポイント

介護レセプト業務は作業量が多く、いつも締め切りギリギリになって困っている人は少なくありません。 効率的に仕事を進める方法はないかと頭を悩ませている人もいるのではないでしょうか。また、利用者や従業員が増え、もっと使い勝手のよいソフトウェアを探している事業所も多いかもしれません。
この記事では、レセプト業務を効率的に進めるため、介護ソフトを選ぶ際のポイントを紹介します。

レセプト業務は介護ソフトで効率化

介護給付費の請求方法は、インターネットによる伝送もしくは磁気媒体(CD-ROM)での送付が原則です。
そのため、ほとんどの介護事業所では、請求データの作成や送信が可能な介護ソフトを導入しています。

介護ソフトを導入すると、レセプト業務のなかでも時間のかかる単位数の計算や、国保連(国民健康保険団体連合会の通称)への請求業務を簡単に行えます。

介護ソフトには、国保中央会(国民健康保険中央会の略称)の介護伝送ソフトと市販の介護ソフトがあります。
国保中央会の介護伝送ソフトは、請求業務に特化したシンプルなつくりになっています。

一方、市販の介護ソフトには、請求業務に加え、記録機能や計画書作成など、さまざまな業務を効率化する機能が付加されていることが多いです。

また、製品によってはさまざまなオプションがあり、事業所ごとに適した機能を導入することが可能です。
そのため、国保中央会の介護伝送ソフトよりも市販の介護ソフトを導入するメリットは大きいといえるでしょう。

市販の介護ソフトを導入するメリットについて詳しく知りたい方は「介護保険施設の介護ソフト導入メリットと注意点を徹底解説」のコラム参考にしてみてください。
また、介護の請求業務について詳しくは「介護請求の重要性とは?ミスを軽減するためのポイントを解説」をご参照ください。

国保中央会の介護伝送ソフトと市販の介護ソフトの比較

国保中央会の介護伝送ソフトと市販の介護ソフトの違いについて、5つの項目に分けて見ていきましょう。

 価格

国保中央会の介護伝送ソフトは、2022年11月現在、導入時に60,000円がかかります。
そのほかに、電子証明書の発行手数料が13,200円必要です。この電子証明書は3年間有効であるため、3年経過後に継続して使用する場合は、再び発行手数料を支払う必要があります。

また、国保中央会の介護伝送ソフトはインストール型のため、パソコンごとにソフトが必要となり、パソコンの台数が増えるほど費用負担も大きくなります。

一方、市販の介護ソフトは、種類によって価格はさまざまです。価格に着目して分類すると、次の3種類になります。

  • 初期費用が高いがランニングコストは抑えめ
  • 初期費用は安いがランニングコストは高い
  • 初期費用、ランニングコストともに安いが、バージョンアップやサポートが少なめ

また、パッケージ型とクラウド型では、価格帯の相場が違います。パッケージ型は導入時に数十万円程度、クラウド型では月額1~2万円程度が相場となっています。

 機能

国保中央会の介護伝送ソフトは、請求業務に特化しているため、国保連あての一般的な請求業務のみが機能として備わっています。請求業務には限度額調整や利用者請求書管理も含まれるものの、利用者や家族あての請求書の発行はできません。

一方、市販の介護ソフトは、一般的な請求業務に加え、ほかの業務に関係するさまざまな機能を搭載しています。例えば、経理管理や給与管理といった経理事務関連、営業支援や個別支援計画書、日々の記録作成など、業務改善に役立つ機能が豊富です。

ほかにも、障害分野と連携できるものや、教材や研修の情報などを提供するソフトもあります。

 操作性

国保中央会の介護伝送ソフトは、請求業務に特化し付加機能が少ないため、シンプルで操作しやすいでしょう。

一方、市販の介護ソフトの操作性は製品によってまちまちです。操作性を追求したタイプと、機能性を重視したタイプに分けられます。無料体験期間を設けていたり、デモ機を操作できたりすることもあるため、購入前に操作性を確認しておくとよいでしょう。

 サポート体制

国保中央会の介護伝送ソフトの場合、サポートを行うのはヘルプデスクとなっています。ヘルプデスクの受付時間は基本的に平日の業務時間帯ですが、請求時期である毎月1~10日の間は土曜日も対応しています。

しかし、時期によっては込み合うため、つながりにくい場合もあるでしょう。
法改正に対応したソフトのバージョンアップは問題なく行われます。

市販の介護ソフトの場合、製品によってサポート体制は異なります。通常はヘルプデスクがあり、電話対応だけでなく、遠隔サポートや訪問サポートを行っている場合もあります。電話がつながりやすいかどうかは運営会社によって違いがあり、安価なソフトはサポート体制が薄い傾向もあるようです。

法改正時の対応もソフトによって違い、対応が遅れる場合や対応しないケースもあるでしょう。バージョンアップが標準装備ではなくオプションとなっているソフトの場合は、別料金が必要です。

 インストール型とクラウド型

介護ソフトには、パソコンに直接インストールするタイプと、クラウドを利用するタイプがあります。国保中央会の介護伝送ソフトは前述したようにインストール型であるため、パソコンの台数が増えるほど費用もかかります。

市販の介護ソフトの場合は、インストール型とクラウド型の両方があり、クラウド型のほうが多めです。クラウド型は使用するパソコンの台数に制限はなく、法改正等のシステム更新も自動で行われるため、メリットが大きいでしょう。

介護ソフトの選び方5つのポイント

介護ソフトを選ぶときには、まず、自社の課題を理解する必要があります。
そして、課題を解決するために、どのような業務を改善もしくは効率化するのかを決め、その目的に合ったソフトを選ぶことが重要です。

ここでは、介護ソフトを選ぶ際のポイントを5つ挙げて解説します。

 料金で選ぶ

料金で選ぶときには、初期費用とランニングコストを含めた合計金額で確認しましょう。
月額制の場合、完全月額制であれば、導入時に一括して払う必要がないため、初期費用が抑えられます。

国保中央会の介護伝送ソフトは導入費用が安いため、合計金額がもっとも安いソフトと思いがちです。しかし、市販の介護ソフトのなかには、国保中央会の介護伝送ソフトよりも費用がかからないソフトもあります。

事業所の規模やサービスの種類によっては、国保中央会の介護伝送ソフトを利用するほうが高くついてしまうケースもあるでしょう。

 機能で選ぶ

介護ソフトで請求業務のみを行うのであれば、請求業務に特化した介護ソフトを選ぶとよいでしょう。請求業務以外に経理管理や計画書作成など、事業運営にも利用したい場合は、機能が充実している市販の介護ソフトがおすすめです。

自社に必要な機能が搭載されていることを確認して最適なソフトを選択するとよいでしょう。
特に、伝送サービスは基本搭載されていない場合があるので、事前の確認が重要です。

 操作性で選ぶ

介護ソフトを操作性で選ぶときには、使う人全員が操作しやすいかが重要なポイントとなります。
国保中央会の介護伝送ソフトは機能が少ないため、操作性が良好です。

市販の介護ソフトを選ぶときには、デモ機などで購入前に操作性を確認するとよいでしょう。

 サポート体制で選ぶ

サポート体制で選ぶときには、ヘルプデスクへのつながりやすさと操作説明への対応が可能かどうかに着目しましょう。

国保中央会の介護伝送ソフトの場合、通常時は平日の業務時間帯、繁忙期は土曜日も対応しているものの、電話が集中することも想定されます。市販の介護ソフトの場合は、繁忙期でも比較的容易につながるケースが多いでしょう。ただし、安価なソフトの場合は、つながりにくいケースもあるので注意が必要です。

また、導入への不安がある場合は、初期説明や導入サポートを付けられる製品がおすすめです。遠隔サポートや訪問サポートを行っている製品もあります。

サポートの対象範囲や種類、受付時間などを比較して、自社の求めているサポート体制をとっている介護ソフトを選ぶとよいでしょう。

 オプションで選ぶ

国保中央会の介護伝送ソフトにはオプションがありません。そのため、オプション機能を付けたいときには市販の介護ソフトを選択します。

オプションは製品によって多種多様で、通所介護や訪問介護、入所施設など、事業種別に特化したつくりになっていることが多いでしょう。自社にどの機能が必要かを確認し、必要なオプションがあるかどうかを確認してから検討に入るとよいでしょう。

自社の課題解決に役立つソフトを選び介護レセプト業務を効率的に行おう

介護レセプト業務を効率的に行うためには、自社の課題を解決する機能が搭載されたソフトを選ぶことが大切です。使いやすさを重視するなら操作性が良くサポート体制が充実しているソフト、請求業務に加え経理管理や計画書作成などを一括で行いたいなら機能性を重視したソフトを選ぶとよいでしょう。

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