障害者グループホームのトラブル防止策と発生してしまった際の対処法

障害者グループホームで発生する可能性があるトラブルは、大きく2つ挙げられます。利用者が引き起こすものと、職員が引き起こすものです。どちらのトラブルも未然に防ぐために、施設として対策を講じる必要があります。また、万が一、トラブルが発生した際に、管理者としてはどのような対応をするとよいのでしょうか。障害者グループホームでのトラブルについて、防止策と起きてしまった際の管理者としての対処法を解説します。

障害者グループホームで発生しやすいトラブル

障害者グループホームでは、よくトラブルが発生します。利用者が引き起こすトラブルには、ふらっとどこかに行ってしまう、騒音がもとでほかの利用者や周辺住民ともめるなどが多いです。また、利用者の日常生活を支援する職員がトラブルを引き起こすこともあるでしょう。

利用者が引き起こすトラブルの例

行方不明

障害者グループホームの利用者のなかには、行き先を告げずに出かけてしまう人は少なくありません。気がついたときには所在がわからず、警察や、近隣住民の協力を得て捜索しなければならないこともあります。

騒音

利用者のなかには、大声や奇声、大きな独り言などを発してしまう人もいます。それがグループホーム内の利用者や周辺住民との騒音トラブルに発展することも。また、マンションやアパートの障害者グループホームでは、足音が原因で下の階の住人ともめるケースが少なくありません。

ほかの利用者、職員への暴力

施設を利用する人のなかには、感情のコントロールが難しいという理由から、暴力をふるったり暴言を吐いたりする人もいます。ほかの利用者や職員に対して危害が加えられると、大きなトラブルや事件に発展することもあるので注意が必要です。

近隣住民からのクレーム

利用者の行動が近隣住民との関係に悪影響を与えることからクレームにつながるケースもあります。さきに述べた騒音はそのひとつです。また、ついつい長時間窓から外を眺めてしまう利用者もいます。ただ外を見ているだけなので悪気はないのですが、それに気づいた近所の人がその行為自体を不快に思うこともあるようです。

職員が引き起こすトラブルの例

職員が引き起こすトラブルの多くは、虐待と窃盗です。

虐待

虐待には以下のようなものがあります。

  • 身体的虐待:暴力行為、不必要な身体的拘束
  • 精神的虐待:脅す、侮辱、無視
  • 性的虐待:キスや不必要なボディタッチ、利用者を裸のまま放置
  • 介護放棄:介護を必要としているのに不対応、緊急コールへの無視

窃盗

世話人が利用者の貴重品や預かり金を着服する窃盗被害は、障害者のグループホームでもよく発生する事例です。例えば、すでに退職している職員が、カギを返さずそのまま持ち続けており、そのカギを使って窃盗に入ることがあります。職員が利用者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出し、ATMで引き出す事件も発生しています。

トラブルを未然に防ぐ方法

それでは、障害者グループホームでトラブルを防ぐにはどのような対策があるのでしょうか。

利用者が引き起こすトラブルの防止策

利用者の特性を理解

利用者一人ひとりの性格や個性を理解して対応することが一番の防止策です。

行き先を告げずに外出しがちな利用者が玄関先でウロウロしていたら注意を促しましょう。また、騒音で苦情が来たり、暴言を吐いたりする利用者には対しては、防音パネルなどを活用して音を外にもらさないという方策をとることができます。ほかの利用者に暴力をふるう利用者は、できるだけその利用者と接触させないようにし、食事中などはスタッフがいつも見守り、危害を加えそうな際は、間に入って止めるなどの対応が有効です。

利用者との十分なコミュニケーション

暴力をふるったり、暴言を吐いたり、大きな声を発したりする利用者は、何か伝えたいことがあるのにそれをうまく表現できず暴力や奇声でサインを送っている場合が少なくありません。利用者の様子をよく観察し、何かを伝えたいという気配を感じたら、積極的に話を聞いて彼らの気持ちを理解することが重要です。

職員が引き起こすトラブルの防止策

利用者の様子と変化の情報共有

世話人や職員から虐待を受けている利用者は、日ごろの様子に変化が出るものです。利用者がおびえたり、元気がなかったりといった、少しでも表情や行動に変化がある場合は、すぐ上長に相談できる体制を整えましょう。というのも、職員が引き起こす虐待は、被害者である利用者が施設に訴えることは難しいからです。

また、虐待されていると疑いのある利用者をケアする際は、複数人のスタッフで接すると虐待の抑制になります。

風通しのよい職場環境

職員間の活発なコミュニケーションと円滑な情報共有は、利用者への虐待の防止に役立つだけではなく、職員の窃盗防止にもつながると考えられます。ふと感じた不審な点や疑問点をお互いに、あるいは上長へすぐ相談できるような、風通しのよい職場環境を作ることを心がけましょう。

十分な人員確保と人材の育成

職員の過労は判断力を鈍らせ、トラブルにつながりやすくなります。施設の運営責任者は、人手は足りているのかを常に意識しておくことが大切です。

また、実務が忙しいと職員への研修は後回しになりがちですが、利用者への接し方や介護の方法などの講習会は定期的に開催しましょう。利用者の障害の特性やニーズへの理解を深めることで、適切な支援を提供できるようになり、トラブル防止につながります。

トラブルが起こった場合の対応方法

施設内で万全の対策をとったとしても、トラブルの発生は避けられないでしょう。トラブルが起きた際は、どのような対応をすればよいのでしょうか。

事実確認、原因調査

トラブルが起きた場合は、事実確認と同時に「なぜそのようなトラブルになったのか」という原因を探ることが大切です。理由をしっかり究明しないと、同じトラブルが繰り返し起こる可能性もあるので気をつけましょう。また、原因が判明した時点で、改善策をすぐに講じることが一番の防止策です。

職員との情報共有

問題が起きた場合に、利用者、リーダー、運営管理者のみで解決しがちですが、それは得策ではありません。全職員に情報を共有し、施設内で起きたことを全員が把握しておくことで、それぞれの職員の意識が変わります。些細な問題だから、公にはしたくないからという理由で隠ぺいするのではなく、すべての職員と共有し、一緒に問題解決に加わってもらうのがよいでしょう。

家族、関係者への説明

トラブルは施設内だけで解決しようとせず、家族や近隣住民へ、なぜそのようなことが起こったのか、防止策はどうするのかなどを説明して理解を求めましょう。

再発防止策の立案と実施

万が一、施設内でトラブルが起きた場合に最も大切なことは、同じようなことが起きないようにするための再発防止策を打ち出すことです。起きてしまった問題の責任が誰にあるのかを明らかにすることも必要ですが、今後、施設を運営する上で同じようなことを起こさないための対策を実施していくことが、何よりも重要です。

密なコミュニケーションと情報共有でトラブルを防止

障害者グループホームでは、日常的に利用者と適切なコミュニケーションを取ることで、トラブルを防ぐことが重要です。しかし、多忙な職員にとっては頻繁な情報共有が困難な場合もあります。その解決策としておすすめなのが、クラウド型介護ソフトです。

クラウド型介護ソフトは、タブレットやスマートフォンを使ってどこからでもリアルタイムの情報を得られます。特に介舟ファミリーの介護ソフトは直感的に操作することができ、パソコンやタブレットなどを使い慣れていない職員にも使いやすいと評判です。障害者グループホームを運営する経営者として、トラブルに備えて介護ソフトの導入、リプレイスも検討してみるとよいでしょう。

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