情報社会の現代における医食同源~貝原益軒は今、何と言うか? Posted on 2017年7月12日2025年2月18日 by 管理者 HOME >コラム>林 久仁則 氏 ~ 「私のこだわる食による健康づくり(事業として・個人として)」 ~情報社会の現代、健康番組などの情報が絶えない。確かに家族形態の変化、食文化の多様化により、先人の知恵に習う風習や昔ながらの食の在り方など、生活に根差して知恵を学ぶ機会は減ってきている。当然、外部の情報に頼ることが多くなる。一方で、大手企業の健康情報まとめWebサイトにおける、不適切な医療関連コンテンツについて問題があったことは読者の記憶にも新しいと思われる。サイトの内容が薬機法、医療法に違反する可能性がありながら、安易にまかり通ってしまう。まさに健康情報そのものがただただ消費されてしまう時代に我々は生きている自覚を持たねばならない。 健康の羅針盤は他者ではなく、自らに求めるべきである。弊社の食事業では、食事制限を課せられた患者様が多く、安心・安全の食を第一に求められるお客様が多い。すなわち、この食材はどこで育ち、どの様に育てられたのか?への注目である。弊社の仕入れをする野菜は、農薬不使用数十年の畑で有機栽培、昔ながらの発酵たい肥の方法によって育てられる野菜を主に使用させて頂いている。(※1)その、土づくりへの考えや発想に学ばせて頂く機会がなんとも楽しく、味があるのだ。先の農園では、自然の微生物の働きや畑全体の環境づくりの視点、作物への尊敬が根底に流れている。自然の土や、土壌を活かすことが、結果的に私たちを健康に導く丈夫で健やかな野菜を育てる秘訣であると。「いただきます」の語源である、命を頂くことを思い知らされる。江戸時代、貝原益軒は「養生訓」で国民への健康教育を提唱した人物で、彼もまた自らの70年以上の経験から養生訓を上梓した。今、時代に必要なのは国民の自助努力による本当の暮らしに根付いた健康の在り方であり、そうしたこだわりを大切にした生活習慣の見直しや、環境づくりそのものではないだろうか。貝原益軒が情報社会に生きる現代人に対し、何と言葉を伝えるか。静かに耳を澄ませてみたい。(※1)Bagrass Farmars(バグラスファーマーズ)様:「発酵たい肥農法」「農薬不使用」にこだわった有機栽培の収穫野菜を販売する店舗様。土づくりにこだわった農作物は安心して素材のまま食べられる、有機野菜や果物が豊富。 林 久仁則 氏 連載一覧 多様性を超えて。超高齢者社会を見据えた取組み 2017年9月12日 自然との向き合い方(バイオフィリア)と、身体観 2017年8月10日 情報社会の現代における医食同源~貝原益軒は今、何と言うか? 2017年7月12日 プロフィール 身体教育家・東京藝術大学非常勤講師■経歴■幼少期の痩身コンプレックスを経て、強くなるための食事や身体づくりを筑波大学での体育部活動・健康生理学研究室を通じて学ぶ。2008年より東京医科歯科大学にて8年間健康教育に従事。2015年企業へ転職。2013年より東京芸術大学にて古武術に習う身体操法を軸とした講義を継続中。市民向け公開講座を担当後、講座受講生が自主的に学び合う「いにしえの会」が発足し、市民の皆さまと地域での体育活動を始め4年目に突入。 関連コラム 「女どおしじゃない大丈夫」 -折り合い・新しい自己の獲得を援助する- 2012年9月18日 芋の時代 2024年9月2日 誰が歯ブラシを届けるのか? 2025年2月5日 他のコラムを探す テーマで探す 介護の質介護職食事組織ケアシステム機器 職種で探す 大学教授経営者施設管理者専門職介護関係 \「介舟ファミリー」のお問合せはこちら/ お問合せはこちら 無料体験はこちら 資料ダウンロード