介護の採用マーケットからみる採用メッセージ

HOMEコラム>古川 透 氏

介護コラム

古川 透 氏

(株)一広バリュークエスト
取締役営業部長

皆様はどのようなターゲットを思い受かべているでしょうか。
一口に「資格を持っている人」「介護職に興味がある人」としてしまうと、介護職への転職ニーズが浮き彫りになっている『顕在層』のみに絞り込まれてしまいます。
実は、介護職に就きたいと考えている潜在層が増えていることをご存知でしょうか?

厚生労働省の調べでは、介護福祉士の資格を保有している方の人数は右肩上がりで年々増加しています。
一方で、そのうち介護職として従事している方は約6割程度に留まっています。

これは新たに介護職を志す方は毎年いるにも関わらず、有資格者の全体数で見た際に過去に取得した方や、一度就業した方が離職/離脱したままになっている可能性を示唆しています。
または早期離職につながってしまっている可能性もあるでしょう。
さらに、その現在の職業として最も高かったのが「専業主婦(主夫)」でした。
この事実は同じく厚生労働省の調査にて、離職理由の調査からも明らかとなっています。

まさにライフステージによる変化と、職場の人間関係や労働環境といった「環境的な要因」に集中していることがわかります。

加えて、「潜在介護人材」のうち、介護職経験者の半数、介護職未経験者の3割強が介護職として働く意向を持っているということが別の調査にて明らかになっています。

このように見ていくと、約半数はいる潜在的層へのアプローチはもちろん、その属性に多い専業主婦(主夫)について環境的な問題の解消や、ライフステージに合わせた対策のアピールをする必要があるとも言えます。

こうしたメッセージは、求人広告という顕在層向けのメディアであからさまに語っても、適切に届かない可能性が高いでしょう。

そのためにも、第一回でお伝えしたとおり、自社HP等から「働くイメージ」の変革を進める必要があるのかもしれません。

連載一覧

介護職

介護関係者

古川 透