介舟ファミリー
介護ソフト・障害者福祉ソフト
「いつか車椅子に乗る状態になることを目標にしている方はいますか?」講演会でこんな問いかけをさせてもらうことがあります。今のところ、手を挙げた人はいません。しかし、この問いかけにはほとんどの方が手を挙げます。「いつまでも 自分のことが自分でできる で、いたいと思いますか?」
自分のことが自分でできるこれは、第1回でご紹介した介護保険法の目的にある【有する能力に応じ自立した日常生活を営むこと】という一文に合致します。
そしてこの一文は【営むことができるよう】と続きます。そのことを踏まえこの法文を要約すると、【自分のことが自分でできる=自立した日常生活を営む】ことが、様々な原因で【自力でできない状態=要介護状態】にある方が
という、【自立生活型】支援が介護保険法(制度)の目的であることがわかります。であれば、第2回でお伝えした【お世話型】介護ではなく、【自立生活型】支援が支援専門職の仕事であり、質を追求していく”型”だといえます。
ちなみにお手伝いさん(化した介護職)は身の回りのお世話はできたとしても、自立生活型支援はできません。自立生活型支援では、要介護状態にあるその方の【状態と状況】を知る”専門性”が必要だからです。
そして自分が知った【状態と状況】からすると、その方は日常生活に必要なあのこと・このことで、何が【できる・取り戻せる・できない】のかを見極め、どの見極め結果にも応じること(実行)できる”専門性”も必要になるからです。
多くの人が望んでいる【いつまでも自分のことが自分できる】ことを支援する専門性を有した者、支援専門職。人が活きて生きることを支えることができるスペシャリストなのです。
■経歴■株式会社Qship(キューシップ)代表・介護福祉士介護施設アドバイザリー(顧問)/介護コンサルティング/介護研修・講演講師など
■略歴■1974年生まれ。1994年福祉専門学校卒業後から身体障害者施設、特別養護老人ホームで介護職員・生活相談員に従事。2000年4月からの10年半は、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)のホーム長として、認知症の状態にある方たちが職員のサポートを受けながら、食事・排せつ・入浴・更衣・整容などの日常生活行為から掃除・洗濯・炊事などの家事において、「自分でできることは自分で頑張る」を基本とした「自立型日常生活支援」を実践。2005年からはグループホームに隣接する通所介護・訪問介護・居宅介護支援を統括する事業部長も兼務。その後特別養護老人ホームの副施設長を経て2015年より現職。また認知症介護指導者として、千葉市が実施する認知症介護実践者研修・実践リーダー研修の企画・運営・講師に取り組んでいるほか、令和元年12月に設立された、「一般社団法人千葉市認知症介護指導者の会」の会長としても活動中。
■著書■●認知症ケアの突破口(中央法規出版:2013年12月発刊/単著)
■連載■●老人ホーム検索サイト「みんなの介護」のコンテンツ「介護の教科書:介護×認知症」(2017年11月~)●おはよう21(中央法規出版)「実践から深める認知症の人とのかかわり方」(2009年9月号~2011年9月号)
■動画コンテンツ■「NPO法人認知症ラボ」が運営するYouTubeチャンネル「認知症スタジアム」にて「Umesatoのちゃんとわかる認知症講座」が公開されています。ちょっと覗いていただけたら嬉しいです。●Umesatoのちゃんとわかる認知症「講座1 認知症とは」●Umesatoのちゃんとわかる認知症「講座2 BPSDとは」●Umesatoのちゃんとわかる認知症「講座3 認知症の人の暮らしを支える」●Umesatoのちゃんとわかる認知症「講座4 自立支援」
【第3章】 Q.O.Dと専門職の役割(よりよい死)
「クレームから学ぶサービスの質」
これからの介護に対する利用者の質
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