人が人を支援する

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細田 健史 氏

はじめまして。
社会福祉法人梅香会 矢那梅の香園 施設長 細田健史です。
私が介護業界に勤め始めたのは、1996年身体障害者療護施設の介護士からでした。
当時は、右も左もわからない中、よく勤めていたなと思い返します。
知識や技術もなく、先輩介護士の方々から、よく指導を受けていました。
そういった中で、ある入所者との出来事を交え「人が人を支援すること」を考えてみたいと思います。

私が担当していたMさん。
他の介護士が介助すると容易に出来ることが、私が介助すると緊張がはしり拒否される。
意思疎通は、言葉ではなく目の動きや舌で合図をするので、「私ではダメですか?」と問いかけると舌を出す。
完全に新人介護士では、Mさん自身が受け入れてくれなかった訳です。
皆さんもこんな経験はありますか。このような状況になると悩みますよね。

  • 何がダメなのだろうか。
  • どんな介助の仕方があるのか。
  • 一生懸命介助しようとしているのになぜ受け入れてくれないのか。

やるせない気持ちに押しつぶされそうになりました。
介助をする私も人です。
Mさんを支援するということは、施行錯誤しながら支援をするということです。
私は、同僚介護士に支えられ、助言を頂き、諦めることなくMさんのことを知ることから始めました。
あるきっかけでMさんとの関係が急変ましたが、このことで、Mさんを支援することは、その人を理解することから始めることが大切であると悟りました。
知識や技術を身に着けた今でも、それは変わらない事であると思います。
どれだけ良い言葉を発しても、どれだけ良い介護をしても、介護を受ける人と介護をする人との関係性が築かれなければ介護の質は良くならないと思っています。

介護の仕事をしていると「自己覚知」を学びます。
自分を知ることです。どんなときに感情が動くのか。
どんなときに受容でき、受容できないものは何なのか。
受容できないことがあったとしても対人援助をするときには、感情をコントロールすることが重要になります。

私たちの仕事である介護は、人(介護者)が人(利用者)を支援する仕事です。
介護者である己を知り、利用者である他人を知り、生まれてくる関係性の上で成り立つものだと考えます。

介護の質を評価するのは、利用者であり、その家族です。
人と人との関係性が良好であることが前提ではないでしょうか。

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