支援に行き詰ったときの”原点回帰”とは…

生活介護の現場では、利用者さんのことを丁寧にアセスメント(情報収集・課題分析)し、ケアプランや個別援助計画等を立案し、その計画に位置付けられているサービスや援助の内容を実施していくわけであります。
しかしながら、これまたなかなか上手く行かないということは良くある話ですし、前回のコラムでも援助や支援での行き詰まり感や煮詰まった感的な内容での“困難”ということについてのお話をさせていただきました。

今回は支援に行き詰まったときの“原点回帰” ということについて考えることとし、援助・支援の本質的な学びとわかちの機会としたいと思います。

それでは先ず、今回のテーマに記した“原点回帰(げんてんかいき)”についての確認として、
「物事の出発点に帰ること。」であったり「基本に戻ること」等々と解釈されるところでありますが、前述のような援助や支援での行き詰まり感や煮詰まった感を抱い(感じ)たときはどうでしょうか?
この場合の“出発点”や“基本”とは「どこ」?であり「なに」?なのでしょうか?
アセスメントやケアプランの内容なのでしょうか。もっと突っ込んで言うと総合的な援助の方針や短期目標の内容なのでしょうか。はたまた、職員さんの人員配置体制等々ということなのでしょうか。

平岡的には、支援に行き詰まったときの“原点回帰”は、
いつもいつのときも「利用者さんにとってどうか!」を考えることだと思っていて、
とにもかくにも上手く行かないのだけれども、利用者さんご本人にとってはどうなのか、どうして差し上げることがご本人にとって最善なのか…
という原点(そもそも)に立ち返る!ことだと思うのです。
もちろん支援に行き詰ったときに要因や原因の分析はすると思うのですが、それよりも先ずもって大切にしたいのが、この原点(そもそも)だと思うのです。
昨今の人材不足は深刻でありますが、この視点は支援の「核」であり「根幹」であると思うのです。

平岡 毅

社会福祉法人カトリック聖ヨゼフホーム
養護老人ホーム聖ヨゼフ・ホーム
特別養護老人ホームサンタ・マリア 総合施設長
法人ホームページ

■職歴■
1993年 関西社会福祉専門学校卒業。
      同年社会福祉法人力トリック聖ヨゼフホームに介護職員として入職。
1999年 同法人居宅介護支援事業所勤務。
2001年 主任生活相談員・居宅介護支援専門員兼務。
2009年 同法人養護老人ホーム施設長。
2016年 同法人養護・特別養護老人ホーム総合施設長。

■資格■
1993年 介護福祉士 取得。
1999年 介護支援専門員 取得。
2009年 主任介護支援専門員 取得。

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