著名人コラム

第二回:繋がるって宝 ~教科書通りにはいかない~

第二回:繋がるって宝 ~教科書通りにはいかない~

日々の生活は教科書通りにはいかないことがいっぱいあるもんだなぁ…。福祉もご多分に漏れずだなぁと思うことが沢山あります。
法律や制度が整備されたことで沢山の可能性が広がり、また必要だからこそ作られてきたものなのだとは思っています。 ただ、制度の「隙間」にいて、静かに孤立してしまっている人、事がサイズ感は関係なく沢山あると思います。

私たちは、そういう「隙間」を大切にしたいね。という思いから活動を始めて、法人を立ち上げ事業所を開いたのだったな。と今さらながら思い起こします。
けれど、実際にあゆみ始めてみると、なかなか前へ進めないことが沢山ありました。
立ち上げメンバーの中には、ルールや制度を一番に考える仲間もいれば、制度からはみ出してしまう目の前の困窮になんとか寄り添いたいと感じる私たちもいました。
これは、どっちが良いとか間違っているということではないので、先の見えない永遠の平行線でした。

日々のそうした温度差に囲まれているうちに、自分たちの熱意が空回りしているように感じて、仕事に行くのが億劫になる日もありました。
あんなにお酒が好きなのに、ビール1本で二日酔いになってしまうくらい美味しいお酒が飲めなくなっていました((笑))。身動きのとれない思いに「どうしたものかね。」と、小さなため息をつくのが日課のようになっていたように思います。

かりゆし58の「オワリはじまり」という大好きな曲があります。
「ただいま」や「おかえり」、「おはよう」や「さよなら」。そんな当たり前の日常の音が、制度の隙間にいる人たちの元にも届くように。
ありふれた日々が胸に積もって光るような、当たり前の日常が当たり前に流れていくこと、大切なこと、大切にしたいこと。
福祉の仕事って、スマートな綺麗ごとだけじゃ全然収まらない。当たり前のことかもしれませんが、そう思っている方はきっと多いのではないかと思います。

制度の隙間で一緒に悩んだり、くだらなーいことで大笑いしあったりしながら、正しいことだけではなくて、楽しいこと、おもしろいことにもセンサーを向けて、毎日を大切につなげていけたらいいな。
と、そんなことを思っています。

この記事を書いた人

渡邉映子

プロフィール

渡邉 映子

NPO法人風楽 代表

■経歴■
都立東大和療育センター・とぶき育成園での勤務を経て、自分がかかわる中で違和感を感じる。
このゆびとまれ(富山型デイサービス)の惣万さんのコラムに出会い、これだ!と思い、仲間と一緒に縁のあった南伊豆町で共生型の事業所を始める。

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