【最新版】介護施設の補助金・助成金を紹介!開業や設備導入などさまざまなシーン別に解説

【最新版】介護施設の補助金・助成金を紹介!開業や設備導入などさまざまなシーン別に解説

介護施設の運営や新規開設には多額の費用がかかるため、補助金や助成金の活用は経営の重要なポイントとなります。国や地方自治体によるさまざまな支援制度が用意されており、施設の開設、設備の導入、人材確保など、目的に応じて適切な制度を選択することで、大幅なコスト削減が可能です。 本記事では、介護施設における補助金・助成金の最新情報を、具体的な活用シーン別に分かりやすく解説していきます。これから介護施設の開設を考えている方はもちろん、既存介護施設の経営者の方にも役立つ情報をご紹介します。

補助金・助成金とは

補助金と助成金は、国や地方公共団体が事業の発展や雇用促進を目的として支給する返済不要の資金制度です。助成金は主に厚生労働省が管轄し、雇用拡大や人材育成に関する支援を目的としています。一方、補助金は主に経済産業省や中小企業庁が管轄し、創業支援や設備投資を目的として実施されています。審査があり採択される必要がある点や、支給金額が大きい点が助成金との大きな違いとなっています。

補助金・助成金を探す方法

補助金・助成金の情報は、各省庁や自治体、関連団体のホームページで確認することができます。特に中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21では、地域や分野、フリーワードで目的に応じた補助金・助成金を検索することが可能です。また、各都道府県や市区町村でも独自の支援制度を設けていることが多いため、地域の産業支援センターや社会福祉協議会などにも相談してみることをお勧めします。定期的に情報をチェックすることで、タイミングを逃さず活用することができます。

補助金・助成金の申請方法

補助金・助成金を受給するためには、それぞれの制度で定められた要件を満たす必要があります。特に介護事業者の場合、雇用保険適用事業所であることが基本的な要件となります。

申請の際は、事業計画書や必要書類の作成、従業員の代表者の同意取得など、準備すべき項目が多岐にわたります。審査に必要な書類は適切に整備・保管し、いつでも提出できる状態にしておくことが重要です。また、申請期限に余裕をもって準備を進め、不備があった場合の修正時間も確保しておくことをお勧めします。

介護施設の補助金・助成金一覧

介護施設が利用できる補助金・助成金を以下の表にまとめています。自事業所が必要な際に適切な補助金・助成金を活用してみてはいかがでしょうか。公式サイトも設置しておりますので、確認してみましょう。

目的 補助金・助成金
介護施設開業・運営時
  • 事業再構築補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • 【東京都】創業助成事業
  • 事業継承・新規開業支援補助金
  • 介護施設における人材雇用時
  • 人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)
  • 人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)
  • トライアル雇用助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • 中途採用等支援助成金
  • 65歳超雇用推進助成金
  • 労働移動支援助成金
  • 介護職の人材育成時
  • 人材開発支援助成金
  • キャリアアップ助成金(賃金規定等共通化コース)
  • キャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)
  • 介護施設の待遇や職場環境改善時
  • 介護職員の処遇改善加算
  • 両立支援等助成金
  • 業務改善助成金
  • 介護施設の設備導入時
  • ICT導入支援事業補助金
  • IT導入補助金
  • 介護ロボット導入支援事業補助金制度
  • 介護施設開業・運営時の補助金・助成金

    高齢化の進展に伴い、介護施設の需要は年々高まっています。そのため、国や地方自治体では、新規開業や事業継承、運営支援のためのさまざまな補助金・助成金制度を設けています。

    事業再構築補助金

    新型コロナウイルスの影響で事業の転換を迫られた中小企業が介護分野へ参入する際に活用できる補助金制度です。申請には認定経営革新等支援機関や金融機関からの事業計画の確認が必要で、市場の将来性も審査されます。補助金額は最大7,000万円と大規模な支援が受けられますが、1回の公募につき1度しか申請できないため、慎重な検討が必要です。

    小規模事業者持続化補助金

    小規模事業者の事業継続を支援するための補助金制度です。働き方改革への対応や賃上げ、インボイス制度への対応など、制度変更に伴う販路開拓等の取り組みに活用できます。補助金額は最大200万円で、資本金要件や過去の採択実績などの条件を満たす必要があります。介護施設の新規開設時の設備投資や広報活動にも活用可能です。

    【東京都】創業助成事業

    東京都内で介護施設を新規開業する際に利用できる助成金制度です。都内での創業を具体的に計画している個人または創業後5年未満の中小企業者が対象となり、賃料や人件費など施設開業に必要な経費の一部が助成されます。助成金額は最大400万円で、東京都と東京都中小企業振興公社が実施しています。

    事業継承・新規開業支援補助金

    各自治体が実施している地域活性化と雇用機会の創出を目的とした補助金制度です。介護施設の事業継承や新規開業を検討している18歳以上60歳以下の事業者が対象となります。申請者自身が直接事業運営に携わることが条件となっており、自治体によって支給額は異なりますが、最大300万円程度の補助を受けることができます。各自治体のHPをご覧ください。

    介護施設における人材雇用時の補助金・助成金

    介護業界では深刻な人材不足が続いているため、国は人材確保を支援するためのさまざまな助成金制度を設けています。雇用形態や対象者の特性に応じて適切な制度を選択することで、人材採用・定着のための費用負担を軽減することができます。

    キャリアアップ助成金(正社員コース)

    非正規雇用の従業員を正社員に転換する際に活用できる助成金制度です。就業規則や労働協約に基づいて有期契約労働者を正規雇用へ転換または直接雇用した場合に支給されます。支給額は転換形態により異なり、有期雇用から正規雇用への転換で1人当たり80万円、無期雇用への転換で28.5万円、無期雇用から正規雇用への転換で40万円となっています。申請は賃金支給日から2ヶ月以内に行う必要があります。

    人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)

    中小企業団体が従業員の労働環境改善や人材確保のために行う取り組みを支援する助成金です。雇用管理改善計画の策定と自治体からの認定取得が必要で、「中小企業労働環境向上事業」の実施が求められます。支給額は団体の規模により異なり、大規模認定組合(500人以上)で上限1,000万円、中規模認定組合(100-500人未満)で800万円、小規模認定組合(100人未満)で600万円となっています。

    人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)

    外国人労働者の職場定着を促進するための助成金制度です。通訳費用や社内標識の多言語化など、就労環境整備に関する費用の一部が補助されます。支給要件として雇用労務責任者の選任や就労環境整備計画の策定・実施が必要で、計画期間終了後の外国人労働者の離職率が10%以下であることが条件となります。賃金要件の充足状況により、最大57万円から72万円が支給されます。

    外国人労働者について詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    トライアル雇用助成金

    職業経験や技能不足により安定的な就職が困難な求職者を、試行的に雇用する際に活用できる助成金です。ハローワークや職業紹介事業者からの紹介による雇用が条件で、最長3ヶ月間のトライアル雇用期間中、1人につき月額4万円(シングルペアレントの場合は5万円)が支給されます。週30時間以上の労働時間であることが要件となっています。

    特定求職者雇用開発助成金

    高年齢者や障害者など、就職困難者をハローワーク等の紹介で継続雇用する場合に受給できる助成金です。対象者の属性や雇用形態により支給額が異なり、母子家庭の母や高齢者の場合は60万円(短時間労働者は40万円)、障害者の場合は120万円から240万円(短時間労働者は30万円から80万円)が支給されます。支給対象期ごとに申請が必要です。

    中途採用等支援助成金

    中途採用者の雇用を促進するための助成金制度です。中途採用の拡大や45歳以上の人材の採用において、採用計画の策定と実施が必要です。中途採用率の拡大で50万円、45歳以上の採用率拡大で100万円が支給されます。また、採用後の生産性向上が認められた場合、追加で25万円から30万円の支給を受けることができます。

    65歳超雇用推進助成金

    高年齢者の継続雇用を支援する助成金制度です。65歳以上への定年引上げや継続雇用制度の導入において、労働協約または就業規則の改定と労働基準監督署への届出が必要です。制度導入時の専門家相談費用なども補助対象となり、最大160万円が支給されます。申請は制度実施月の翌月から4ヶ月以内に行う必要があります。

    労働移動支援助成金

    事業規模の縮小等により離職を余儀なくされる労働者の再就職支援に関する助成金です。早期雇入れ支援と再就職支援の2つのコースがあり、離職日から3ヶ月以内の無期雇用での採用が条件となります。早期雇入れ支援の場合、1人当たり30万円が支給され、人材育成を実施した場合は追加支給を受けることができます。

    介護職の人材育成時の補助金・助成金

    介護人材の質を高め、より良いサービス提供につなげるために、国は職員の育成や処遇改善に関する支援制度を設けています。研修の実施や資格取得支援、キャリアアップのための制度整備などに活用できます。

    人材育成について詳しくは以下のコラムをご覧下さい。

    人材開発支援助成金

    職業訓練や人材育成に関する費用を助成する制度です。事業内職業能力開発計画の作成と労働者への周知が必要となります。「人への投資促進コース」「事業展開等リスキリング支援コース」など8つのコースがあり、それぞれ異なる支援内容が用意されています。正社員を対象とした研修実施や資格取得支援、教育訓練休暇制度の導入などに活用でき、コースごとに定められた条件を満たすことで助成金を受給できます。

    キャリアアップ助成金(賃金規定等共通化コース)

    非正規雇用労働者の処遇改善を目的とした助成金制度です。有期雇用労働者に対して正社員と同様の賃金規定を新たに作成・適用した場合に、1事業所あたり60万円が支給されます。就業規則または労働協約での規定化が必要で、賃金規定の共通化後6ヶ月分の賃金支給実績が求められます。

    キャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)

    非正規雇用労働者の処遇改善のため、新たに賞与または退職金制度を導入する事業主向けの助成金です。制度を就業規則または労働協約で規定し、実際に支給または積立を行うことが必要です。1事業所あたり40万円が支給され、制度導入後6ヶ月分の賃金支給実績をもって申請が可能となります。

    介護施設の待遇や職場環境改善時の補助金・助成金

    介護職員の待遇改善や職場環境の整備は、人材確保・定着の重要な要素です。国は様々な支援制度を通じて、介護事業者による職場環境の改善や処遇改善の取り組みを後押ししています。

    介護職員の処遇改善加算

    介護職員のキャリアアップと賃金改善を支援する制度です。職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備、資質向上のための研修実施、経験・資格等に応じた昇給の仕組みの整備などが要件となります。要件充足度に応じて職員1人当たり月額1.5万円から3.7万円相当が加算されます。

    処遇改善について詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    両立支援等助成金

    仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主向けの助成金です。「介護離職防止支援コース」や「育児休業等支援コース」などがあり、労働者との面談を通じた働き方プランの作成と実施が求められます。コースにより支給額は異なり、出生時両立支援コースで最大60万円、介護離職防止支援コースで最大30万円が支給されます。

    業務改善助成金

    中小企業・小規模事業者の生産性向上と賃金引上げを支援する助成金です。事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であることなどが条件で、設備投資や業務効率化の取り組みに対して最大600万円が支給されます。申請は事業完了後1ヶ月以内に行う必要があります。

    業務効率化について詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    介護施設の設備導入時の補助金・助成金

    介護現場の業務効率化と職員の負担軽減を図るため、ICTや介護ロボットなどの先進機器の導入を支援する制度が充実しています。これらの制度を活用することで、より良い介護サービスの提供と働きやすい職場環境の整備が可能となります。

    ICT導入支援事業補助金

    介護サービス事業者のICT化を促進するための補助金制度です。タブレット端末やスマートフォン、介護ソフトウェア、ネットワーク機器などの購入・設置費用が対象となります。また、クラウドサービスの利用料や保守サポート費用、セキュリティ対策費用なども補助対象となっています。補助金額は自治体により異なりますが、最大260万円程度の支援を受けることができ、導入による業務効率化や記録業務の負担軽減が期待できます。ご興味のある方は各自治体のサイトをご覧ください。

    介護のICTについて詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    IT導入補助金

    中小企業・小規模事業者のIT導入を支援する補助金制度です。業務効率化のためのソフトウェア購入費、クラウドサービス利用料(最大2年分)、導入に関連する経費が補助対象となります。補助金は「通常枠」「インボイス枠」「セキュリティ対策推進枠」などの区分があり、通常枠ではA類型(5万円~150万円未満)とB類型(150万円~450万円以下)の支援を受けることができます。申請には自社の課題やニーズに合ったITツールの選定が必要です。

    業務効率化にはITや電子化が欠かせません。詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    介護ロボット導入支援事業補助金制度

    介護ロボットの導入による介護職員の負担軽減を支援する制度です。各都道府県が実施しており、移乗介護、移動支援、見守り・コミュニケーション支援などの機器が対象となります。補助額は自治体により異なりますが、一般的に1機器につき上限30万円(移乗支援・入浴支援は100万円)、見守り機器の通信環境整備は1事業所につき上限750万円程度となっています。導入計画の作成と導入後の効果報告が必要で、リース・レンタルでの導入も補助対象となっています。ご興味のある方は、各都道府県のサイトをご覧ください。

    補助金・助成金を有効活用して事業所運営を成功へ導こう

    介護事業所の運営には、人材確保や設備投資など多くの費用が必要となりますが、国や自治体ではさまざまな補助金・助成金制度を用意しています。人材採用、職員の育成、ICTや介護ロボットの導入、職場環境の改善など、目的に応じて適切な支援制度を選択し活用することで、大幅なコスト削減が可能となります。制度の中には申請期限や予算枠があるものもあるため、情報収集を怠らず、計画的な申請を心がけましょう。

    補助金・助成金を戦略的に活用することで、経営の安定化と収益性の向上を実現し、より質の高い介護サービスの提供につなげることができます。

    また、補助金活用の具体例として、人気の介護ソフト「介舟ファミリー」の導入が挙げられます。介舟ファミリーは、ICT導入補助金の活用対象となる可能性があり、タブレットやスマホでの記録機能、他システムとの連携機能など、充実した機能で業務効率化を支援します。

    ほかにもICT初心者の方でも安心して利用できる直感的な操作性と手厚いサポート体制も特徴です。業務の効率化とコスト削減を同時に実現できる介護ソフトの導入を、補助金・助成金と併せてご検討ください。

    介舟ファミリーは、介護と障害者福祉の両制度に対応し、事業所が必要な機能を標準で提供しています。包括的なサポート体制があり、初めての利用でも安心して導入できます。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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    【食材費対応策4選】高騰する介護施設の食材費の要因とは?対応策もあわせて解説

    【食材費対応策4選】高騰する介護施設の食材費の要因とは?対応策もあわせて解説

    介護施設の運営において、食事の提供は入居者の健康と生活の質を維持する上で最も重要なサービスの一つです。しかし、近年の物価高騰により、多くの介護施設が食材費の上昇に直面しています。厚生労働省の報告によると、2024年10月時点で食料品の消費者物価指数は前年同月比で3.5%上昇しました。この影響を受け、介護施設の食材費も増加し、施設運営における大きな負担や課題となっています。本記事では、介護施設における食材費高騰の背景と要因を分析し、具体的な対応策について解説します。

    介護施設における食材費高騰の現状

    全国老人福祉施設協議会の調査によると、特別養護老人ホームにおける2024年6月時点の利用者一人一日あたりの食費は1,753.8円(食材費918.7円、調理員人件費835.1円)となっており、2022年6月と比較して91.0円の増加が報告されています。

    一方で、食費の基準費用額は2021年8月以降1,445円のまま据え置かれている状態です。しかし施設の54.2%が基準費用額と同額の1,445円に利用者負担を設定しており、増加分を価格転嫁できていないため、平均的な特養での試算では、給食関連の収支が月額約57万円の赤字となっているのが実態です。

    上図のように給食業務を委託する外部委託先からは値上げ要求が増加傾向にあり、多くの事業所で値上げ要求に応じています。ただ先述したように利用者負担は変わらないため、多くの事業所でコストのみが高くなっており、収支差率に影響を及ぼしています。

    栄養士からは「献立の幅が狭まっている」「栄養リスクを危惧する」との声が上がり、利用者からも食事の質の低下を指摘する声が寄せられています。

    食材費高騰の要因

    介護施設における食材費高騰の要因としては以下が考えられます。

    • 原材料
    • 物流費
    • 人件費

    介護施設における食材費高騰の背景には、複数の要因が重なっています。第一に、原材料価格の上昇が挙げられます。異常気象による農作物の不作や、国際情勢の悪化による小麦・油脂類の流通停滞により、基礎的な食材の価格が軒並み上昇しています。特に日本は食料自給率が低く、輸入に依存する食材が多いことも価格上昇に拍車をかけている原因となります。

    第二に、物流費・人件費の上昇です。輸送費は物流費全体の大きな割合を占めていますが、原油価格の高騰やドライバー不足による人件費増加により上昇を続けています。さらに、介護施設特有の課題として、きめ細かな食事対応による多品種小ロット化が進み、これも物流コストを押し上げる要因と考えられています。

    上記3つの要因により、2024年11月の消費者物価指数の食料では2021年と比較して約21%も増加しています。さらに下の図のように、食料にかかる費用は高騰しつづけており、今後も食材費の上昇が予想されています。

    食材費高騰対応策4選

    高騰を続ける食材費に対して介護施設はどのような方策を実施するとよいでしょうか。多くの事業所では以下の図のような対応策が実施されています。

    補助金制度を活用する

    最初に行うべき対応策としては、各自治体の窓口に相談し、補助金制度の積極的な活用がおすすめです。食材費高騰の影響を軽減することができ、食材の質を維持しながら、安定した食事サービスを提供することが可能です。

    現在、介護施設の食材費高騰に対して、重点支援地方交付金による支援策が強化されています。令和5年度の実績では、入所・居住系サービス施設において定員・利用者数あたり最大で約22,000円(1日あたり約60円)の補助、上位25%でも約9,000円の補助(1日あたり約25円)が行われており、具体的な支援効果が示されています。収益改善にもつながるため、ぜひ積極的な活用を検討してみましょう。

    現在の交付金の支援対象は入所・居住系ですが、今後通所系や多機能系サービス事業所にも拡大する可能性があります。

    介護事業の補助金制度について詳しくは、以下のコラムをご覧ください。

    使用食材の仕入れ先の変更や品数の変更を検討する

    次に、食材の仕入れや品数の変更が効果的です。特に食材の仕入れ先の変更は、2024年度に食材費高騰の対応策として多くの事業所で行われています。できるだけ安価で品質の良い取引業者に変更することで食材費を抑えつつサービスの質を維持できます。

    また、品数の変更を検討することも有効です。朝食の副菜を3品から2品に減らす、あるいは季節の食材を活かしたメニュー構成に変更することで、提供する料理の総数は維持しながらも食材の無駄を減らせます。

    さらに食材費が高くなりがちな生鮮食品の頻度を抑え、比較的安価な冷凍食品などに変更することもおすすめです。下の図における、全国老施協の2023年度と2024年度の比較調査によると、果物や魚類、野菜など生鮮食品関連の使用頻度が下がっており、冷凍食品・野菜などの頻度が上がっていることがわかります。

    しかし、食事の質や利用者の満足度を維持するため、行事食などでメリハリをつけた食材選びを心がけることが重要です。

    ほかにもまとめ買いによるボリュームディスカウントの活用や、値上がり前の一括購入、取引業者との価格交渉などを通じて食材費を抑制することができます。

    発注管理を厳格にする

    食材費高騰に対応するため、発注・在庫管理の厳格化が重要です。多くの施設が発注数管理や在庫管理の徹底を通じてコスト削減に取り組んでいます。具体的には、使用量の正確な把握と適切な発注量の設定、在庫の消費期限管理の徹底、食材の使い切りの工夫などが挙げられます。

    また、栄養士や調理員だけでなく、介護職員とも価格情報を共有し、施設全体で節約意識を高めることで、より効果的な発注管理が可能となります。こうした取り組みは、食材のロスを減らし、コスト削減につながる重要な対策となっています。

    事業所全体にかかるコストを見直す

    最後に食材費高騰への対応策として、食材関連コストだけでなく、事業所全体の業務フローを見直すことでさらなるコスト削減が可能です。まず、重複している業務プロセスや非効率な作業手順を洗い出し、効率化を図ることで人件費や時間的コストを削減できます。特に、従来の紙ベースの記録や申請手続きをデジタル化することで、印刷費や保管スペースの削減、作業時間の短縮が期待できます。

    また、定期的に契約している各種サービスやリース契約の見直しを行い、不要なものや重複しているものを整理することで、固定費の削減にもつながります。このような包括的なコスト見直しは、食材費高騰の影響を緩和する有効な対策となります。

    介護施設の効率化について詳しくは以下のコラムをご覧ください。

    介護施設にかかる食材費の今後

    食材費の高騰は一時的な現象ではなく、国際情勢や円安の影響により、今後も継続する可能性が高いと予測されています。この状況を受けて、全国老人福祉施設協議会は2025年1月、厚生労働省老健局長へ要望書を提出し、食費の基準費用額を次期報酬改定を待たずに309円引き上げることや、賃金・物価スライドの仕組みの導入を求めています。

    しかし、制度改正には時間を要することから、各施設では引き続き独自の対策が必要となります。例えば仕入れ方法の工夫、発注管理の徹底、調理方法の見直しなど、できることから着実に取り組むことが重要です。

    ただし、これらのコスト削減は食事の質や利用者の満足度を損なわないよう、バランスを取りながら進める必要があります。今後は補助金の活用や業務効率化など、総合的な経営改善策と組み合わせることで、持続可能な食事サービスの提供を目指すことが求められます。

    高騰し続ける食材費に対応するべくコスト削減に取り組もう

    介護施設における食材費高騰は、さまざまな要因により今後も継続する可能性が高いです。そこで、食材費高騰に対して本記事で述べたように補助金の活用、仕入れ方法の見直し、発注管理の徹底など、さまざまな対策に取り組みましょう。

    さらに、業務フローの見直しや不要なコストの削減など、事業所全体での経営改善も重要です。食事の質を維持しながら持続可能な運営を実現するには、現場レベルでの創意工夫と、経営レベルでの包括的な改善策の両方が必要となります。この機会を活用して、施設全体のコスト構造を見直し、より効率的な運営体制の構築を目指しましょう。

    介舟ファミリーは、介護と障害者福祉の両制度に対応し、事業所が必要な機能を標準で提供しています。包括的なサポート体制があり、初めての利用でも安心して導入できます。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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    介護施設の電子化によるメリットとは?具体的な事例やおすすめの介護ソフトを紹介

    介護施設の電子化によるメリットとは?具体的な事例やおすすめの介護ソフトを紹介

    深刻な人手不足に直面している介護業界では、現場の負担が大きくなりがちです。この課題を解決する切り札として注目を集めているのが、介護記録や請求業務などの電子化です。実際に電子化を導入した施設からは「残業時間が月平均10時間削減できた」「利用者様との関わる時間が1.5倍に増えた」という声が続々と寄せられています。
    本記事では、介護施設における電子化のメリットと、成功事例、おすすめの介護ソフトをご紹介します。

    介護業界における電子化の必要性

    介護現場では、利用者へのケアの合間を縫って膨大な記録作業が発生します。食事・入浴・投薬管理などの日々の記録、介護記録の作成、さらには介護保険の請求業務まで、スタッフは多くの時間を事務作業に費やしているのが現状です。株式会社メディヴァの調査によれば、介護職員の業務時間の約2~3割が書類作成などの間接業務に充てられていました。

    深刻な人手不足が続く中、こうした間接業務の負担を軽減し、本来の介護業務に時間を充てることで事業所の人手不足解消やサービスの質向上、ひいては収益改善につながります。そこで注目されているのが、業務の電子化です。

    介護施設で電子化を行うメリット

    介護施設の電子化は、業務効率化だけでなく、サービスの質の向上やコスト削減など、さまざまなメリットをもたらします。ここでは主な4つのメリットについて、詳しく解説します。

    業務効率化につながる

    介護現場では従来、紙媒体で記録作成や手書きの報告書作成が一般的でしたが、入力ミスや転記作業による二重手間が大きな負担となっていました。しかし電子化により、スタッフはタブレットやスマートフォン端末などを活用することで、現場でもリアルタイムに記録を残せるようになりました。特に一気通貫型の介護ソフトでは、記録した情報がそのまま介護保険の請求業務にも連携されるため、月末の請求作業も大幅に効率化できます。

    また、電子化のもう一つの大きなメリットは、情報共有の即時性です。記録した内容はリアルタイムでスタッフ間や部署間、さらには事業所全体で共有できるため、きめ細かな利用者へのケアが可能となり、インシデントやトラブルの未然防止にもつながっています。

    サービスの質を向上できる

    記録業務を電子化することにより、利用者の状態変化や介護履歴を瞬時に確認できるようになります。例えば、バイタルデータの推移をグラフ化して把握したり、食事量や排泄状況の変化をAIが分析して異常を検知したりすることが可能です。これにより、早期の状態変化に気づき、適切な対応が取れるようになります。 また、記録業務の効率化で生まれた時間を利用者との直接的なコミュニケーションに充てられるようになり、より丁寧なケアが可能となります。結果的に利用者満足度の向上に貢献し、収益改善に期待できます。

    コスト削減につながる

    従来の紙ベースでの業務管理では、印刷代や用紙代、保管費用、郵送代などあらゆる業務に紙が必要なため大きなコストとなっていました。また、紙の書類を保管するスペースも必要となるため、事業所の効率的な運営を妨げていました。しかし電子化によるペーパーレス化で、これらのコストやスペースの削減が実現できます。さらに、業務効率化による残業代の削減も期待できます。 電子化導入には一時的なコスト負担となりますが、長期的にみるとコスト削減につながり、収益改善に直結します。

    外国人へのサポートにつながる

    深刻な人手不足を背景に、介護現場での外国人材の採用が年々増加しています。しかし、言語の壁により記録業務に苦心するケースも少なくありません。そこで注目されているのが、多言語対応の介護ソフトです。母国語での記録入力が可能で、自動翻訳機能により日本語への変換も瞬時に行えるため、外国人スタッフの業務負担を大きく軽減できます。

    また、手書きや紙ベースの複雑な業務プロセスは、日本人スタッフはもちろん、外国人材にとってはさらなる負担となり、定着率低下の一因にもなっています。電子化による業務の標準化・効率化は、外国人スタッフの早期戦力化を促進し、長期的な人材定着にも貢献します。

    介護施設における電子化の成功事例

    介護施設において、電子化を成功させた事例を2つ紹介します。

    株式会社千歳様の事例

    株式会社千歳様は、久留米・筑紫野・唐津のエリアで介護サービスを提供されています。

    もともと介護ソフトを導入していたものの、一括購入タイプのソフトのため、購入後のバージョンアップに対応できないことに不満を感じておられ、介護ソフトである「介舟ファミリー」に切り替えられました。

    介舟ファミリーを導入したことで、居宅介護支援や訪問介護だけでなく、訪問看護など全部門を一元管理でき、帳票がExcelで出力できるなど業務効率化につながっています。結果的に請求業務での残業がほとんどなくなり、業務効率は50%アップされたとのお声をいただいております。

    いまでは請求業務だけでなく、スケジュール管理・労務管理などにも活用されており、欠かせないツールとなっているようです。

    有限会社はっぴー様の事例

    有限会社はっぴー様は居宅介護支援から訪問介護・通所介護などさまざまな介護サービスを提供されています。

    はっぴー様も千歳様同様に、介護ソフト自体は導入されていましたが、使いやすさやコスト改善などの理由から介舟ファミリーに切り替えました。

    介舟ファミリーを導入したことで、会議録の作成や利用票等の差し替えが可能となり、30分の時間短縮と手間の削減につながっています。

    また、介舟ファミリーの充実したサポート体制について、高く評価されており、特に事務所に来て丁寧な指導を行うという点に満足しておられました。

    介護施設の電子化を進める手順

    介護施設の電子化を成功させるためには、段階的な準備と計画的な導入が欠かせません。ここでは、多くの施設で実績のある効果的な導入手順を4つのステップでご紹介します。これらのステップを着実に進めることで、スムーズな電子化の実現と、確実な効果創出につながります。

    目的を明確化する

    電子化の成否を分けるポイントは、自施設が「何のために」電子化を行うのかを明確にすることです。具体的な目的を明らかにしないまま電子化を推進しても、真の課題解決につながらず無駄なコストと手間が発生してしまいます。そこで、まずは「残業を減らしたい」「ケアの質を向上させたい」「請求業務を効率化したい」など、優先度の高い、真に解決したい課題を特定しましょう。また、具体的な数値目標(残業時間30%削減、記録時間の半減など)を設定することで、導入後の効果測定もしやすくなります。

    ITツール導入に伴う業務フローを見直す

    電子化を成功させるためには、「紙をデジタルに置き換える」という単純な発想から脱却する必要があります。電子化の本質は、従来の業務フロー全体を見直し、最適化することにあるためです。

    まずは、現在の業務の流れを細かく洗い出してみましょう。各作業について「本当にこの手順は必要か」「誰のために行っているのか」「もっと効率的な方法はないか」といった視点で見直します。この過程で、重複した作業や、習慣的に続けている非効率な手順が見つかることも少なくありません。

    次に、洗い出した業務の中から電子化で効率化できるものを特定し、新しい業務フローを設計します。例えば、手書きの申し送りノートは電子化による情報共有に、紙のチェックリストはタブレットでの入力に置き換えるなど、具体的な改善策を検討していきます。このように、業務プロセスの見直しと電子化を組み合わせることで、より効率的で無駄のない業務フローを構築できます。

    ITツールの導入・運用体制を整備する

    具体的なITツール導入のフェーズの際には、電子化推進のための専任チームを結成し、責任者と役割分担を明確にします。これにより、旗振り役が決定するため、ITツールのスムーズな導入が可能です。この時、外部の専門家とともにどのような機材が必要になるか、どのように推進するかなど導入・運用について相談を必ずしておきましょう。

    次に施設の規模や業務内容に応じて必要な機器(タブレット、Wi-Fi環境など)を洗い出し、適切な数量を準備します。さらに、システムトラブル時の対応手順や、データのバックアップ体制、トラブル発生時の連絡フローなども事前に整備しておくことが重要です。

    このように万全の準備を行ったうえでITツールを実際に導入しましょう。

    従業員へのITツール研修を実施する

    いくら優れたシステムでも、使いこなせなければ効果は半減します。年齢やITリテラシーの異なる職員それぞれに配慮した研修計画を立てましょう。そのためには基本操作の習得だけでなく、実際の業務に即した実践的なトレーニングを行うことが効果的です。また、電子化に不安を感じるスタッフへのフォローアップ体制を整え、定期的な研修も計画しておくことをおすすめします。

    電子化を成功させる3つのポイント

    電子化の導入は、適切な準備と運用体制があってこそ、期待通りの効果を生み出すことができます。ここでは、成功のための3つの重要なポイントをご紹介します。

    従業員への徹底した周知と丁寧な説明を行う

    電子化に対して不安や抵抗感を持つスタッフは少なくありません。特に、年配のスタッフや普段からITツールに馴染みの薄い職員にとっては、大きな変化となります。そのため、「なぜ電子化が必要なのか」「導入後どのように業務が変わるのか」といった点について、丁寧に説明を重ねることが重要です。また、現場の意見を積極的に取り入れ、スタッフ全員が前向きに取り組める環境づくりを心がけましょう。

    IT人材を確保する

    電子化を円滑に進めるためには、ITに詳しい人材の存在が重要です。施設内にIT担当者を配置し、システムの運用管理やトラブル対応、スタッフからの質問対応などを一元的に担当することが理想的です。既存スタッフの中からIT推進担当を育成する方法もありますが、その場合は十分な研修期間を設けましょう。

    事業所内部で適切な人材を確保できなかった場合は、外部の専門家やITツールのサポート担当者と密接に連携し、万が一の場合にも対応できるような体制を構築しておきましょう。

    導入サポートや実績が豊富なITツールを選択する

    介護ソフトの選定は、電子化の成否を大きく左右します。価格や機能だけでなく、導入実績やサポート体制も重要な選定基準となります。特に、常時対応のサポートデスクがあるか、導入時のトレーニングは充実しているか、バージョンアップは定期的に行われているかなどをチェックしましょう。また、他の介護施設での導入事例や口コミ情報も参考にし、自施設に最適なツールを選びましょう。

    介護ソフトなら手厚いサポートでおなじみの介舟ファミリーがおすすめ

    介護ソフトの導入・切り替えをご検討されているのであれば、介舟ファミリーがおすすめです。

    介舟ファミリーの主な特徴は以下の3つです。

    記録請求業務の大幅な効率化

    業務の中でも煩雑になりがちな記録や請求業務の手間を大幅に削減できます。タブレットやスマートフォンを使った記録機能により、二重入力の手間を省き、クラウド上で情報を一元管理。他社の記録ソフトとの連携も可能で、請求業務の効率化を実現します。

    手厚く充実したサポート体制

    充実したサポート体制で、導入時のデータ移行から初回請求まで徹底的にサポート。訪問・遠隔どちらでも対応可能で、操作説明も丁寧に実施。困ったときにはすぐに相談できる体制を整えています。

    初心者の方でも安心できる使いやすさ

    シンプルで分かりやすい画面設計により、パソコンが苦手な方でも安心して使えます。直感的な操作性で必要な情報がすぐに見つけられ、新しいソフトの操作を覚えることに不安がある方でも、スムーズに使いこなすことができます。

    このように介護施設の業務効率化に貢献できる介舟ファミリーはデモ体験が可能です。

    実際に手に取ってみて介舟ファミリーの使いやすさを実感してみてください。

    介護施設の電子化で事業所の価値・競争力強化につなげよう

    深刻な人材不足が続く介護業界において、電子化の推進は今や「選択」ではなく「必須」となっています。実際に電子化を導入した施設からは、業務効率が50%アップした、作業時間が30分減少した、といった具体的な成果が報告されています。

    この業務効率化により生まれた時間は、ゆとりある働き方や利用者へのケアの質向上、職員の専門性向上のための研修時間に充てることができ、働きやすい職場環境の実現につながります。これにより、新しい人材の確保や定着率の向上にもつながります。

    つまり、電子化は単なる業務効率化のツールではありません。生産性の向上、サービスの質改善、人材の確保・定着を通じて、事業所としての総合的な価値と競争力を高める重要な経営戦略なのです。選ばれる介護施設となるためにも、今こそ電子化への一歩を踏み出す時です。

    介護ソフト「介舟ファミリー」は電子化におすすめです。継続率95%、17,000以上の導入実績を持つこのソフトは、煩雑な記録から請求業務まで一貫して管理できるため、業務効率の大幅な向上が期待できます。

    さらに、導入時のサポートはもちろん、利用中も手厚いフォローアップを提供しているため、安心してお使いいただけます。

    この機会にぜひ一度「介舟ファミリー」をご検討されてはいかがでしょうか。

    介舟ファミリーは、介護と障害者福祉の両制度に対応し、事業所が必要な機能を標準で提供しています。包括的なサポート体制があり、初めての利用でも安心して導入できます。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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    介護施設の夜勤体制とは?現状と業務軽減のための対策について解説

    介護施設の夜勤体制とは?現状と業務軽減のための対策について解説

    特別養護老人ホームやグループホームなど入居者が暮らす介護施設では、24時間体制の見守りが必要です。そのため夜勤スタッフが常駐します。
    しかし、多くの施設での夜勤は2交代制で、1人で対応する施設も多いのが現状です。スタッフに大きな負担がかかる夜勤体制を改善するためには、どうしたらいいのでしょうか。施設の運営責任者として、見逃せない問題です。

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    介護施設における夜勤体制とは

    介護施設の夜勤体制はどのようになっているのでしょうか。それぞれの施設ごとに見てみましょう。

    介護施設における夜勤体制と人数

    介護施設の入居者のほとんどは高齢者です。高齢者は転倒、誤嚥(ごえん)をはじめ、心臓発作や脳出血などを起こすリスクも高いため、介護職員は24時間体制で入居者を見守っています。昼間はスタッフもそろっているので目が届きやすいですが、夜間は少人数体制での見守りとなる施設がほとんどです。そして、その人数は施設によっても異なります。

    特別養護老人ホーム

    入居者の多くは、生活するために介助を必要とされる方か、認知症の方です。そのため、入居者25人につき1人以上のスタッフが対応しなければいけないと法律で決まっています。

    介護老人保健施設

    ケガや病気の人が、回復期において自宅に戻るためのリハビリをするのが介護老人保健施設です。夜勤は入居者40人に1人でも法的には可能ですが、多くの施設では複数人体制を整えています。特別養護老人ホームとは異なり、原則として必ず看護師も夜勤で常駐していなければいけません。

    有料老人ホーム

    介護が必要な人、そうでない人が混在している有料老人ホームでは、自立した人もいるため、夜勤のスタッフの配置人数が少ないところもあります。

    グループホーム

    認知症の高齢者が入居しているため、夜勤は1ユニット(5~9人)を1人のスタッフで担当することが多いです。

    夜勤の勤務時間

    2交代制、3交代制、4交代制など、夜勤の体制は職場によって異なります。介護施設で比較的多いのは、2交代制です。

    【2交代制の勤務時間の例】

    • 日勤:9:00~18:00
    • 夜勤:16:00~翌10:00(休憩2時間)

    夜勤は休憩が1~2時間入り、実働16時間となっている施設が多いです。その間に交代で仮眠ができる施設もあります。

    ただし、22:00~翌5:00までは「深夜の時間帯」として、割増賃金が発生します。

    夜勤の回数

    労働時間だけでなく、スタッフが1カ月間に何日夜勤ができるのかについても特には決まっていません。施設によって回数はさまざまです。

    公益財団法人介護労働安定センターの「令和2年度介護労働実態調査 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書」によると、深夜勤務が月に「5回以上7回未満」という回答が40.1%と最も多く、次いで「3回以上 5回未満」という回答が27.6%でした。

    日本医療労働組合連合会の「2021年介護施設夜勤実態調査」では、小規模多機能型、看護小規模多機能型以外の2交代夜勤制を取っている施設では、夜勤回数が平均4回を超え、グループホームとショートでは最多5.1回という回答でした。

    介護施設における夜勤の仕事内容

    入居者の多くが就寝するため、夜勤の仕事は昼間とは異なります。主な仕事は、巡回と排せつ介助です。

    ただし、突然入居者の具合が悪くなった際は緊急対応を行うため、昼間より忙しいこともあります。ある施設のスケジュールで業務の流れを確認しておきましょう。

    【スケジュール例】

    16:00  出勤と引き継ぎ
    17:00  夕食準備、食事介助
    19:00  口腔ケア、就寝介助
    21:00  消灯、1~2時間おきに安否確認、コールの対応、体位変換、排せつ介助など
    6:00    起床
    7:00    朝食準備、食事介助
    10:00  引き継ぎと退勤
    途中に休憩が1~2時間入ります。

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    介護施設における夜勤体制の現状

    上述のタイムスケジュールを見ると、介護施設の夜勤の仕事は、昼間に比べて忙しさはそれほどでもないように見えるかもしれません。

    しかし、昼夜が逆転した高齢者の対応や、体位変換、排せつ介助などを少人数で行うため、スタッフの負担は想像以上に大きいのが現状です。

    また、夜間の勤務を終えてから次の勤務まで、12時間以上空いていないこともあります。夜勤業務のなかでも、グループホームの見守りはほかの施設と比べても負担が大きいことから、厚生労働省は見守りについてはロボットやAIの導入を推奨しています。

    夜勤を行うにあたっての注意ポイント

    夜勤を行うにあたっての注意ポイントを紹介します。

    労働基準法で定められた労働時間は厳守

    労働基準法では、介護職の夜勤については上限回数が決まっていません。ただし、労働基準法で定められた労働時間は厳守しなければいけません。

    1週間当たりの労働時間は40時間(特例事業所は週44時間)までです。これを超えると法に抵触するため、シフトを調整する際は気を付けましょう。

    緊急時、上長に対応できる連絡手段の構築

    歩行に問題のない高齢者でも、夜は転倒リスクがあります。また、緊急事態が起こった際に1人で夜勤を担当していると適切な対応ができない可能性があります。

    したがって、施設の運営責任者には緊急時に備えた対策を立てておくことが求められます。緊急時に指示を仰げるような連絡ツール(電話、メール、LINE)を使った連絡手段を構築しておくことも大切です。

    AIセンサーの導入

    夜間勤務のなかでも対応が難しく、しかも気の抜けない業務のひとつが利用者の深夜徘徊(はいかい)です。

    利用者が知らない間に施設を出ていってしまったり、転倒したことに介護者が気付かなかったりすると、利用者家族から安全面で不安視されることになりかねません。介護施設としてはこの点には細心の注意を払いたいところでしょう。

    対策としては、AIセンサーの活用があります。行動パターンを収集し、AIで分析することで効率的な見守りが期待できます。利用者の行動に異常があればアラートが鳴るため、スタッフの負担も軽減されるでしょう。また、利用者のプライバシー保護の観点でも配慮につながるでしょう。

    ツールで業務を軽減

    繰り返しになりますが、日勤と違い、夜勤は少ないスタッフで対応しています。利用者のほとんどが就寝しているので、業務が日中よりも少ないという理由からです。しかし、排せつ介助が必要な人や、昼夜が逆転して徘徊する利用者もいます。

    そのような状態に緊急コールが重なると、スタッフは昼間より忙しくなることもあります。特に、夜勤の緊急事態は一分一秒を争うことも多いため、スタッフは臨機応変に行動することが求められます。さらにそのあとには、それを記録に残し、昼間のスタッフに引き継ぐという業務が残っていますが、場合によってはその時間を捻出するのも困難です。

    介護施設の運営責任者として対策を講じる際に、タブレット端末の導入を検討してみてはいかがでしょうか。スタッフの業務効率化を図るためにも、ICTツールの活用は有効です。

    ICT化で夜勤の負担軽減が期待できる

    夜勤を担当するスタッフは、見守り、排せつ介助などがメインの業務ですが、ひとたび緊急事態が発生すると、現場は大混乱になることもあります。しかし、緊急事態を想定して夜勤スタッフを増やすことは現実的ではないでしょう。

    そこで、AIの導入やICT化がおすすめです。人工知能にできることを把握したうえで、それ以外の業務をマンパワーで補うように業務内容を考えることこそが、施設運営責任者には求められているのです。

    そのためには、まずインターネット環境の構築、タブレットやスマホなどの端末の購入のほかに、介護ソフトの導入も行わなければならないでしょう。

    介護ソフトにはクラウド型とオンプレミス型があり、ソフトの内容もひとつの業務に特化したもの、総合的業務をカバーしているものなど、さまざまなタイプがあります。事業所にとって必要な機能をよく検討して選ぶことが重要です。

    「介舟ファミリー」の介護ソフトはクラウド型なので、介護報酬の改定が入った際はすぐに対応できます。また、人手の作業では手間のかかる業務をカバーする、いくつもの機能が備わっている総合的なソフトです。そして、画面がシンプルで操作が直感的なので、ICT機器に慣れていない人でも操作しやすいと評判です。ぜひ検討してみてください。

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    介護施設の防災対策を強化するためにはどうすればよいのか?

    介護施設の防災対策を強化するためにはどうすればよいのか?

    災害はいつ発生するかわかりません。いざというときに備えて、介護施設では防災対策が求められています。災害発生時、利用者がどのような状況でも安心して安全に生活できるよう、食料や医療品などを備えておくのも施設の運営責任者の責務です。2021年には厚生労働省もBCP策定を義務化し、介護施設の防災対策強化の取り組みに乗り出しました。この記事を参考に、管理者は自施設の防災対策を見直してみましょう。

    災害発生時に介護施設に求められる役割

    災害発生時、介護施設がなによりも優先しなければいけないのが、入所者や利用者の安全と、職員の安全です。そして、どのような状況下にあっても、生命や健康を支えるサービスを利用者に提供し続けなければいけません。

    入所者や利用者の安全の確保

    災害が起きた際、職員は安全な場所に利用者を避難させます。簡単な手順は以下のとおりです。

    1. 利用者全員の安否確認を行う。
    2. 利用者を自立歩行できる方、車いす移動の方、寝たきりの方などに分けて、利用者の状況に合わせた安全な方法で避難誘導する。

    職員の安全確認

    入所者の安全と同時に、職員の安全も確保しなければいけません。単独行動は避け、職員同士、声をかけあうことが大切です。

    施設としての機能・サービス提供の継続

    利用者、職員の安全を確保した後は、利用者へのケアを継続できる環境を整えます。内服薬や、おむつなどの備品は用意できているか、医療機器に誤作動がないかなどを確認します。飲料水・非常食などの備蓄品も確認し、すぐに利用できる状態にします。

    介護業者の防災対策が注目される背景

    介護業者の防災対策が注目される理由として、以下の社会的背景が考えられます。

    • 頻発する自然災害
    • BCP策定の義務化

    特にBCP策定は、厚生労働省が2021年の介護報酬改定で義務づけたものです。介護施設は、災害や緊急事態などの予期せぬ事態に備え、業務継続計画の策定や、職員の研修、訓練の実施を行う必要があります。

    災害発生時には、職員はBCPにもとづいて行動することになります。したがって、介護施設の運営責任者がBCPを作成する際は、抜けやもれがないように、綿密に検討することが求められています。

    BCP作成の義務化については、以下の記事もご参照ください。

    介護施設の防災対策

    介護施設の防災対策では、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。

    防災計画の策定

    防災計画は、いわば非常時の手順書です。職員は防災計画をもとに行動するため、利用者や施設の状況に十分に考慮した綿密な計画を立てておきましょう。

    施設内の安全確認

    建物や設備の安全性は定期的に確認しましょう。特に非常口の場所や、非常口から先につながる階段の幅などは職員、利用者ともに把握しておくことが望ましいでしょう。

    物資や食品の備蓄

    食料や水はもちろん、医療機器、体温計、血圧計、おむつ、マスクなどの物資は施設内に備えておきましょう。

    避難訓練の実施

    避難訓練は職員だけでなく、利用者も加えて定期的に行いましょう。避難するときは、どのような経路で避難するのが最適かを説明しながら行うと、災害時にスムーズに行動できるでしょう。

    家族との連絡手段を複数確保

    介護施設にいる利用者の家族は、災害発生時に利用者の安否が気になります。電話だけでなく、メール、SNSなどを活用して、家族が利用者の安否を確認できる手段を複数確保しておきましょう。また、施設の避難訓練を行うタイミングで、具体的な連絡手段を家族に周知し、災害発生時と同様のメッセージを流して家族に安否確認を行ってもらうと、災害時にも落ち着いて対処できるでしょう。

    ハザードマップの把握

    ハザードマップを日ごろから確認して、過去にどのような災害があったかを確認することは大切です。施設周辺の地形や地盤などを把握して、どこに避難すべきか調べておきましょう。過去に災害を経験した他施設が近隣にあれば、あらかじめヒアリングしておくことで、対策を立てやすくなります。

    データの保全

    災害が発生した際に利用者へのサービスを継続するためには、利用者の情報へ平常時と変わらずアクセスできることが必要です。しかし、データを保存しているパソコンやサーバーが災害によって破損する可能性があることは否定できないでしょう。そこでおすすめなのが、クラウド型の介護ソフトです。クラウド型の介護ソフトであれば、パソコンが壊れた場合でもデータはクラウド上のサーバーに保存されているので、消失の心配がありません。

    介護施設の防災対策強化のポイント

    防災対策をさらに万全なものにしたいと考えている場合には、以下のようなポイントに気をつけるとよいでしょう

    防災計画の定期的な見直し

    災害発生時の対応の要(かなめ)となる防災計画は、とても重要な役割を担います。災害リスクや入所者、利用者の状況は常に変化します。防災計画は一度作成したらそれで終わりではなく、定期的に見直すことが重要です。

    職員への防災計画の周知徹底

    防災計画を見直し、更新した際には、職員への周知も忘れずに行いましょう。職員には、防災計画が更新されたらすぐに確認することを徹底します。施設の利用者の安全を守るためには、運営責任者と職員がいつも最新の防災計画を把握して行動することが肝心です。

    利用者やその家族との情報の共有

    職員同士だけでなく、利用者やその家族との情報共有も重要です。災害発生時に適切な対応が可能となるだけでなく、日ごろから防災意識を高めて防災に備えることができます。避難訓練の際には、利用者の避難訓練への参加はもちろん、その家族への連絡が迅速に行えるかも確認するといいでしょう。また、利用者の家族に災害時の避難場所、備蓄などの防災対策を公開することは、施設への安心感を与えます。

    地域との連携

    地域との連携も大切です。災害時、どこに行けば給水車があるのか、スマートフォンの充電スポットはどこかなどの最新情報は、地域の人々から手に入れることもあります。また、職員だけでは利用者を避難させられない際には、地域の消防団や町内の青年団などの援助を受けなければなりません。施設の運営責任者は、近隣の施設や人々とは連絡を密にとっておきましょう。また、周辺の介護施設と連携をとり、互いに助け合う体制を構築しておくことも重要です。

    適切な防災対策で介護施設の利用者と職員を守りましょう

    自然災害が起きた場合、利用者と職員が安全な場所で安心して過ごせるように、施設の運営責任者はしっかりとした対策を立てておかなければいけません。そのためには、防災計画の作成、職員や利用者とともに行う避難訓練、そして、利用者の家族との連絡網の確保などが必要です。

    なかでも利用者情報の保管は、災害時にもサービスを継続しなければならない介護施設にとっては重要です。クラウド型の介護ソフトを利用してデータをクラウド上のサーバーに保存し、パソコンが破損してもデータを確認できるようにしておくことは重要な防災対策となります。

    介護ソフト「介舟ファミリー」は、クラウド型ソフトです。データはすべてクラウド上に保管されているので、災害時でもデータが消失するリスクを減らせます。防災対策の観点からも、クラウド型介護ソフト「介舟ファミリー」を検討してみてはいかがでしょうか。

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    介護施設の深刻な人手不足!現状と今後の改善策を徹底解説

    介護施設の深刻な人手不足!現状と今後の改善策を徹底解説

    高齢化が加速度をつけて進む日本。「2025年問題」も目前にせまり、介護施設の人手不足はさらに深刻になると予測されています。事業所を運営する責任者にとって、人材の確保は大きな課題のひとつでしょう。
    本記事では、人手不足に悩む事業所に向けて、人手不足解消のヒントとなる改善策を紹介します。

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    介護施設の人材需要の現状と今後の見通し

    ほとんどの介護施設で大きな課題のひとつとして挙げられるのが「人手不足」です。「求人募集しても、施設側の希望にあった応募者が集まらない」、「応募数がそもそも少ない」、さらには「採用してもすぐに辞めてしまう」といった状況なのです。採用難と高い離職率が、介護現場の人手不足の原因だと考えられます。この問題の解決策を紹介する前に、求人募集に応募が少ない理由、職員が辞めてしまう理由を見てみましょう。そこに人手不足解消のヒントがあるようです。

    【介護施設に応募しない理由】

    • 理由1:介護業界は3Kというイメージがある

      キツイ、キタナイ、キケンの3Kのイメージが強い介護の仕事。これだけで「もう、無理」と敬遠し、求人応募の対象外とする人もいます。

    • 理由2:力仕事や夜勤による身体的負担
      力仕事の多い介護の仕事。デスクワークよりもハードなイメージです。また、介護施設は夜勤業務、休日勤務もあります。シフト制の不規則な勤務は、小さな子どもがいる家庭や、高齢者を抱えている家庭の主婦には難しいと敬遠されてしまう傾向にあるようです。
    • 理由3:給与水準が低い
      介護福祉士の介護福祉士の平均給与額は、平均年齢44.6歳で月額 334,510円です。これは同年齢の一般会社員に比べて低いため、介護士より一般会社員を希望する人も少なくないです。

    【介護施設を離職する理由】

    • 理由1:身体的、精神的な不調
      介護の仕事は主に肉体労働です。入浴や排せつなどの介助、ベッドから車いすへの移乗などは腰を痛めてしまいがち。また、利用者にはいろいろな人がいます。その一人ひとりと向き合うことにストレスを感じる職員も一定数の割合でいます。身体的、精神的な負担に耐えられず、介護職を辞める人も多いのです。
    • 理由2:事業所の運営方針への不満
      介護職を志す人は、自分なりの理念を持っている人もたくさんいます。しかし、実際に働いてみると理想と現実の乖離に悩むこともしばしばのようです。施設の運営方針や、職員間での介護に対する考え方や働き方の違いに悩み、辞める人もいます。
    • 理由3:収入が少ない
      小さなミスが利用者の命にかかわる介護現場は、つねに緊張の連続です。そのうえ夜勤や休日出勤などもあり、ハードな勤務条件の割に収入は競合他産業と比べて低いため、仕事に限界を感じ介護の職場を離れる人もいます。
      そのような状況をかんがみて、政府は2016年6月2日閣議決定「ニッポン一億総活躍プラン」で、「平成29年度(2017年度)からキャリアアップの仕組みを構築し、月額平均1万円相当の改善を行う」対策を打ち出しました。それでも、収入面ではまだまだ同年代の一般会社員と比較しても低いのです。
    • 理由4:労働時間、出勤日などが合わない
      介護職は365日、24時間体制の勤務です。そのため、家族と休日を一緒に過ごせない、夜勤があるため家族と生活時間が合わないなどの理由で介護の仕事を続けられない人もいます。

    今後の見通し:高齢者人口の増加と少子化

    採用難と、離職率が高い介護業界の今後の見通しはどうでしょうか。介護業界は近い将来、「高齢者人口の増加」と「少子化」という問題に直面するといわれています。2015年には「ベビーブーム世代(団塊世代)」が前期高齢者(65~74 歳)に到達し、2025年には高齢者人口が約3,500万人に達する見込みです。それにともない、認知症高齢者数は約320 万人になるという推計も出ています。

    少子化問題は政府もいろいろな対策を行っていますが、2025年問題が目前に迫っている今、介護現場の人材が足りなくなるのは必至です。厚生労働省発表の社会保障審議会介護給付費分科会資料「介護人材確保対策(参考資料)」によると、2025年度の介護人材は 215 万人の見込みなのに対して、必要となる介護人材が253万人で、約38万人不足するとされています。介護施設の運営者は、人材不足の打開策を今から考えておく必要があります。

    介護職の求人に応募しない理由、介護職を離職する理由のどちらにも、似たような問題が挙げられます。この問題を解決することが、人手不足を解消できる糸口になるはずです。

    人手不足を解消するための打開策

    人手不足を解消する方法として、次のふたつの問題を改善することが考えられます。

    1. 採用率を上げる
    2. 離職率を下げる

    採用率を上げる

    給与や待遇の改善

    • 介護職員処遇改善加算制度を導入し介護職員の低賃金を改善 介護職員の賃金改善の対策のひとつとして「介護職員処遇改善加算制度」があります。これは職員のスキルに応じて賃金を加算する制度です。申請の流れは、「キャリアパス」や「職場環境等要件」などの要件を満たした事業者が、都道府県または市町村に届け出たうえで、国保連(国民健康保険団体連合会)に加算請求をします。請求内容が認められると加算が事業所に支払われます。加算分を職員の賃金に上乗せして支払うことで職員の給与金額が上がる仕組みです。「加算Ⅰ」に該当する職員は37,000円相当の加算対象です。 介護職員処遇改善加算の詳細は「介護職員処遇改善加算|厚生労働省」を参考にしてください。
    • 時間外労働や深夜労働の見直し 介護職を選ばない理由、または離職理由に共通して挙がっている不規則なシフト勤務。家庭の事情やプライベートなどが優先されないという現状を払しょくしましょう。シフトで足りない人員は、積極的に外部スタッフを導入することで問題解消に努めます。
    • ユニットケアの導入 不特定多数の利用者や、大勢の人と働くことにストレスを感じる人もいます。ユニットケアは、入居者の10名程度を1ユニットとし、ユニットごとに固定されたメンバーで介護する方法です。少人数で介護し、スタッフも1チームで限られたメンバーとなるため、人間関係の精神的な負担が軽減されます。

    介護に特化した人材派遣会社や求人サイトの利用

    離職率を下げるためには、職員の働き方改革が必要です。休みを取りやすい環境づくりを考えましょう。ただし、休暇中の職員の穴埋めを同僚職員がフォローするのでは、問題解決につながりません。また、職員の休暇申請日が重なることもあるでしょう。深夜勤務の職員が不足したり、体調不良で急に欠員が出たりした場合にも、職員同士でカバーする体制では、どうしても誰かに負担がかかります。そのようなときは、外部の人材活用を検討するとよいでしょう。

    • 人材派遣サービス
      人材派遣業者に登録し、急に欠員が生じた際に派遣ヘルパーを要請する体制を構築しておきます。
    • 求人サイト
      介護に特化した求人サイトは費用がかさむ一方で、希望どおりの紹介につながらないことが多いようです。そのため、求人サイトはダメだとあきらめている施設も多いでしょう。しかし最近では、掛け捨て型ではなく、成果報酬型で応募があったときにだけ費用が発生する求人サイトも出てきています。利用を検討するのもよいでしょう。

    外国人人材の受け入れ

    外国人介護士の採用はもう避けては通れないかもしれません。EPA・技能実習制度・特定技能などの制度が次々と導入されており、インドネシア・ベトナム・フィリピン・ミャンマーなど、協定を結ぶ国も増えつつあります。
    人手不足の解消に外国人人材採用がカギとなる可能性は否定できないでしょう。

    介護ロボットの導入を検討する

    力仕事には介護ロボットの導入を検討します。3Kのイメージを解消するためにも、ロボットに任せられる仕事はロボットに振り分けることをおすすめします。
    介護業界におけるAI技術を導入した介護ロボットなどの導入の必要性や効果、活用事例について詳しく知りたい方は、介護AIは介護人材不足の救世主?AIが介護にもたらす影響のコラム参考にしてみてください。

    離職率を下げる

    適切な評価制度や面談によるサポートの実施

    責任者が定期的に面談をし、適切な評価をすることで、労働に見合う昇給を実施します。頑張りが評価につながることで、やりがいのある仕事になるでしょう。

    介護現場ではどのような評価制度の導入や取り組みを行ったらよいかなど詳しく知りたい方は、介護現場の人材育成はなぜ重要?メリットや取り組み方を解説のコラムを参考にしてみてください。

    ICT化による業務負担の軽減・効率化

    介護事務作業のICT化は、利用者の情報管理、毎月のタイムシートの集計、ケアプランの管理、一気通貫でダブルチェック不要と、職員の作業を大幅に軽減できます。なかでも介護ソフトは、タブレットやスマートフォンで利用できるものも多く、業務の合間に介護記録がつけられれば、職員はより多くの時間を介護業務に集中できます。

    介護ソフトの選び方で悩んでいる方はいませんか?

    その悩み、ダウンロード資料を読んでいただければすべて解決できます。

    介護福祉士資格取得のサポート

    給与を上げるためには、やはりスキルアップが必要です。最近では、初任者研修・実務者研修・介護福祉士・介護支援専門員などの資格取得を奨励し、シフトの優遇や、資格取得費用の支援を行っている事業所もあります。自治体によっては学費の返還免除制度を設けていることもあります。こうした支援制度を取り入れて離職率を下げる対策も必要です。

    人手不足の改善には働きやすい環境の整備が重要

    人手不足解消のために介護施設の経営者がすべき改善方法はいろいろ考えられます。例えば、人材派遣サービスや外国人人材を積極的に活用し、職員の業務を少しでも軽減することが可能です。また、給料のアップや、介護職員のスキルアップをサポートするための体制を整えることも欠かせません。さらに、適切な評価制度を取り入れて、それに合わせて待遇を改善することも施設運営者の重要な仕事です。

    早急に実行できる業務負担軽減策としては、介護施設のICT化が有効です。厚生労働省もICT化を推進しているため、今こそ取り組むことをおすすめします。特に介護ソフトを導入すると、タブレットやスマートフォンから介護日誌作成が可能になります。「介舟ファミリー」は、シンプルな画面で直感的に操作ができるつくりの介護ソフトです。タブレットやパソコンの操作に慣れていない人でもなじみやすいでしょう。

    これからやってくる2025年問題の対策として、介護ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

    介舟ファミリーは、介護と障害者福祉の両制度に対応し、事業所が必要な機能を標準で提供しています。包括的なサポート体制があり、初めての利用でも安心して導入できます。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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